「臭」と「嗅」漢字の下の方がほんの少しだけ違うフクザツな事情
公益財団法人日本漢字能力検定協会,阿辻哲次
「臭」と「嗅」。どちらも「におい」に関係する漢字だが、よく見ると、「臭」の下が「大」なのに対して、「嗅」の右側は「犬」になっている。なぜ、似た意味を持つ漢字なのに、字形はそろっていないのか。実は「臭」も、もともとは「自(鼻)」と「犬」を組み合わせた漢字だった。戦後の漢字改革で「犬」の部分が「大」に簡略化された一方、「嗅」はなぜ「犬」のまま残ったのか。そこには、漢字の形をめぐる戦後の事情だけでなく、パソコンやスマートフォンなどデジタル機器の普及も深く関係していた。※本稿は、日本漢字能力検定協会編『漢字の大疑問 いつも使っているのに意外と知らない言葉の世界』(マガジンハウス)の阿辻哲次執筆部分を抜粋・編集したものです。