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意外と知らないモノの「値段」大研究

賢い消費者の必須知識
あの商品の意外な原価

週刊ダイヤモンド編集部
【第4章】 2007年10月5日
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あの商品の原価はいくらなのか、あんな価格でどうやって儲けを出しているのか…。原価構造を知ることは、賢い消費行動の基本であり、そしてビジネスモデルを知るためのヒントである。

おしゃれな店ほど食材原価率が低い
その当然の理由

 500円の「もりそば」に、ノリをかければ600円の「ざるそば」に、さらにエビなどの天ぷらを付けて「天ざる」にすると、いきなり2倍の1200円に……。

 原価の積み上げではとても理屈に合わない。だが、お客に“満足感という付加価値を上手に与えられれば、十分に商売が成り立つ。それが外食産業である。

 「外食産業の基本はFLコスト」と語るのは、フードサービス・コンサルタントの石田義昭・エフビーエー代表だ。FとはFood、つまり食材費。LとはLabor、人件費のことである。この2つのコストをコントロールすることが、飲食業で儲ける秘訣なのだ。

 そして、「FLコストを60%以内に抑えるのが、長く飲食業の基本とされてきた」と石田代表は言う。1000円のメニューなら、食材費と人件費はそれぞれ300円ずつというのが、一般的なコストのかけ方というわけだ。

 ところが最近は、この“鉄則”が崩れつつある。消費者の好みが目まぐるしく変わるため、業種・業態の寿命が短くなり、早期に投資を回収することが求められている。特に、おしゃれなダイニングバー系の店であれば、ほぼ例外なく、FLコストは55%以下を目標にしているという。

 もっとも、人件費は年々上がっており、これを抑えるのは難しい。くつろぎやすく、質の高いサービスを標榜するならなおさらだ。そもそも立地や内装といった初期投資にもカネがかかっている。となると、削れるのは食材費しかない。かといって質が悪ければお客は来ない。ということは、量を減らすか、価格を上げるしかない。

 つまり、流行の先端にいるおしゃれな店ほど、食材原価率は低くしなければ成り立たない。だからこそ、普通の店なら500円のメニューを、1000円で出しても満足してもらえるための雰囲気づくり、マスコミを利用しての評判づくりに精を出すのである。

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