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「政令指定都市」昇格の落とし穴
線引きと増税に泣かされる住民

週刊ダイヤモンド編集部
2010年7月5日
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今年4月に相模原市が仲間入りし、その数19となった「政令指定都市」。粗製乱造の様相を呈している。周辺市町村を編入合併し、半ば強引に政令市昇格を果たしたところもある。そうした上げ底された政令市で「そんな話は聞いていない!」と住民を激怒させる問題が続発している。都市計画区域の線引きである。

 「これまで無秩序な開発はされておらず、今後もその心配がない地域に、なぜ、線引きが必要なのか」

 納得できないと語るのは、新潟市の南区と西蒲区の住民が結成した「新潟市都市政策懇話会」(以下懇話会)メンバーの石田辰二さん。新潟市に編入合併された旧西川町の元町議で、農業と不動産業を営む。駅前商店街にある店舗の先には水田が広がる。線引きとは、市街化を計画的に進める「市街化区域」と、開発を抑制する「市街化調整区域」に区分することを指す。

 周辺の13市町村を編入合併し、2007年に政令指定都市に昇格した新潟市は現在、土地利用のルールの異なる三つの区域を持つ。旧新潟市や旧新津市などの「線引き都市計画区域」と旧白根市や旧巻町などの「非線引き都市計画区域」。三つ目が旧潟東村などの都市計画区域を持たない地域だ。土地利用ルールの混在は広域合併特有の現象といえる。

 こうした現状に対し、新潟市は全域を線引き都市計画区域に統一することを決めた。政令市の都市計画区域は、線引きすることが法律(都市計画法)で規定されており、線引きと非線引きの区域の併存は認められない。また、市域のほとんどが平地で、連坦しているため、全域を計画区域に入れることに。合併前は線引きなしで問題なかった農村部(南区と西蒲区)も、市街化区域と市街化調整区域に区分されることになった。

行政のごり押しに憤激
住民無視の都市計画

 新潟市が進める都市計画区域の一本化に対し、農村部から異議が相次いだ。市街化調整区域に指定されると新たに住宅が建築できず、過疎化が加速する。市街化区域になれば都市計画税が課せられ、固定資産税もアップする。不安を訴える声が広がり、石田さんらが南区と西蒲区での「現状維持を求める」署名活動に乗り出し、県議会(都市計画の決定権は都道府県)に「配慮を求める」請願を行った。これが昨年12月に採択され、線引きにブレーキがかかった。

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