日本人の死亡原因は、ガン、心臓病、脳卒中の順で、この3つで全体のほぼ6割を占める。

 心臓病による死因の大半を占めるのが心筋梗塞と狭心症で、いずれも動脈硬化が主な原因だ。

 脳卒中は脳出血と脳梗塞の2つに分けられるが、脳出血は徐々に減少の傾向が見られるものの、動脈硬化が主な原因となる脳梗塞は確実に増加傾向をたどっている。

 つまり、日本人の死亡原因の2位と3位を占める疾患は動脈硬化が直接的な引き金をひくのである。死亡者数にすると年間30万人近くにもなる。

コレステロールと動脈硬化の関係 動脈硬化とは、悪玉コレステロールが血管壁にこびりつくことで動脈が硬く、もろくなり、また血管壁の厚みが増して血流が阻害される状態を指す。

 その原因は、加齢による血管の老化、高血圧による血管への障害、コレステロールの異常(悪玉の増加と善玉の減少)などがある。加齢による老化は自然現象だが、高血圧とコレステロール異常は脂肪細胞の増加と強く関係している。