一般人は金利をつい見逃しがち
債務超過を避ける「3つの方法」

 住宅ローンが返済できなくなることを怖がる人は多い。持ち家を取得する場合、筆者は常に3つの選択肢を持つことを勧めてきた。その選択肢は、(1)自分で住む、(2)売却する、(3)賃貸する、の3つだ。

 (1)は誰でもできるが、(2)は売却価格でローンを全額返済できないと、現金で補填しない限り物件を売って引っ越すことはできなくなる。(3)は先ほどのローン返済が4%を下回っていれば、4%の賃料で返済を続けることが可能になる。これらのことから、ローン比率を4%以下にする方法は重要なため、その方法を明らかにしておこう。

 答えは単純に頭金を積むことだ。頭金を1割入れれば、借入金額は物件価格の9割になり、ローン負担も下がる。もう少し下げておきたいと考えるならば、親からの住宅の贈与の特例枠を活用しよう。現在、少なくとも700万円は非課税枠があるので、頭金を1割積み増すことも可能だ。親が贈与に難色を示すなら、無利子でお金を借りてもいい。頭金を2割積めると、ローン比率は2割下がる。そうなると、購入額に対して以下の比率に下がるので、常に(3)の選択肢が取れることになる。

◆表2:ローン定数(年間元利返済総額÷借入金額)×80%ローンの場合

マイナス金利でも物件価格が高い今、マンション購入は本当に得なのか?

 低金利のメリットは、毎月の返済額が下がるだけでなく、元本の減り方も早いことだ。債務の減り方が早ければ、債務超過になる可能性も下がる。ベストセラーになった拙著『マンションは10年で買い替えなさい』と同様に、10年後の元本残を計算してみると、低金利の効果を実感することができる。

 長期固定金利は4年ほど前は約2%で、35年ローンで返済していると10年後には22%しか元本が減らなかった。金利が0.5%に変わると、27%相当の元本が減っていることになる。この5%は非常に大きい。なぜならば、マンション価格の下落スピードは年間2%が一般的で、これよりも明らかに元本が減るからである。金利2%時代には10年間の元本の減り方(22%)とマンション価格の下がり方(20%)が同様だったので、含み益が出る確率はほぼ50:50だった。元本の減り方が27%になれば、マンション価格の下がり方に対して7%のアドバンテージがあるので、含み益が出る確率は6~7割に上がっていると考えられる。

◆表3:購入価格に対する10年後の元本残の割合

マイナス金利でも物件価格が高い今、マンション購入は本当に得なのか?