モンスターペアレント、モンスター患者など、モンスター○○も様々だが、縁を切りづらいからこそ厄介なのがモンスター親戚だ。20~50代男女が「おかしい」「異常」「関わりたくない」と困惑する、なんとも不快な気分にさせられるモンスター親戚の事例を集めた。(取材・文/池田園子、取材協力/プレスラボ)

「制御不能」な関わりだから仕方ない?
モンスター親戚は身近にいるかも

 血縁や婚姻によって結びついている人々を親戚という。この親戚付き合いを億劫に感じる人は少なくない。Googleで「親戚 めんどくさい」と検索すると、検索結果には46万件を超える悩みやこの問題に対処する方法がヒットする(2016年10月3日時点)。

 もちろん、なかには好ましい関係性を築ける相手、気の合う相手もいるだろう。しかし、相当な変わり者が混じっていることもある。自分が付き合いたい人とだけ付き合えばいい友人・知人とは異なり、親戚だとそうはいかない。

 付き合いたくない人でも「親戚だから」という、制御不能な理由で付き合わなければならないシーンはある。なかには明らかにおかしい親戚や、言葉は悪いがろくでもない親戚もいるだろう。

 本稿では、通常の感覚では理解しかねるような「モンスター親戚」のケースを世の男女に聞いて集めてみた。あなたの身の回りに、こんなモンスター親戚はいないだろうか。

「30代独身女は行き遅れ」「早く子どもを産め」
旧来の価値観を押しつける"口撃"

 まずは、軽度な(「筆者が集めたエピソードの中では比較的軽度」と補足しておく)事例から見ていきたい。

 「事前に連絡もなく突然、妻の弟が我が家に押しかけてきたことがあります。『近くまで来たので遊びにきてみた』と言うんですが、平日の夜ですよ。翌日も普通に仕事です。それでも追い返すわけにもいかず、仕方なく家にあげたのが大きな過ちでした。うちは小さい子どももいて、そう広くないマンション暮らしなのに、さんざん飲み食いして酔っぱらい、リビングのソファを占領し、いびきをかいて熟睡する始末……。翌朝起きてリビングへ行くと、見事に散らかしっぱなしでいなくなっていました」(30代男性)

 非常識という言葉がふさわしい親戚の例だろう。「日本の常識は世界の非常識」ともいわれるが、彼にとって「自分の常識は他人の非常識」なのかもしれない。しかし、ズレた感覚を持った親戚が物理的に近い距離にいると、巻き込まれて苦労するのは明らかだろう。なんとも気の毒だ。