A氏:「申し訳なかった。他の人のミスにイライラしてばかりいたから、日頃のストレスを能町さんにぶつけていたかのかもしれない」

私:「残念ながら……そんなやわらかなスポンジではありませんでしたね(笑)」

A氏:「そうだな(笑)。でも、理不尽なことに対して跳ね返すぐらいでちょうどいい。そうじゃないと、秘書はつとまらないからな」

 このように、やんわりと伝えることで、最後は笑顔で終わらせることもできます。

 後日談ですが、このやりとりの後、A氏とB氏の間の会議は1時間に設定し、その限られた時間のなかで、徹底的に話しあうことに決めたそうです。

一流のリーダーであれば
自分の理不尽さに気づくことができる

 一流のリーダーは、理不尽なことを一方的に部下に押しつけることがありません。その場に応じた適切な対応がとれるよう、きちんと「聞く耳」をもっているのです。

 抱えきれないほどの重圧を担いながら働く一流のリーダーらは、どんな時でも、どんな環境においても、部下の言うことに耳を傾けることができるだけの「器」をもっています。

 カッとした時でも、ハッと我に返り、冷静に対応するリーダーの姿を何度もそばで見てきましたが、その「器」の大きさに驚愕する思いでした。

 職場では、誤解、対立、反発、嫉妬など予期せぬことが起きます。

 ストレートに伝えると嫌がられてしまうことも、タイミングを読み、相手に気づいてもらえるようやんわりと伝えることで、真意が相手に伝わりやすくなります。