2011年はウサギ年。干支にあやかり、わが国は沈滞から跳躍へと転じるきっかけを、つかむことができるのだろうか。翌12年は米国大統領選挙、ロシア大統領選、中国のトップ交代と、世界では大きなイベントが待ち受けている。その前夜に何が起こるのか。

 DOL編集部では各分野の著名人、DOLの執筆陣にアンケートをお願いし、2011年を読む5つのポイントをあげていただいた。アンケートではジャンルは指定せず、自由に視点を提示してもらった。さて、今年はどのような点に着目すればよいのか。あなたの予想とは、どれが同じで、どれが違ったか。ぜひ、ご参考あれ。

 上段が今年着目するポイント、下段がそれを挙げた理由である。 

渡 文明(わたり ふみあき)氏

①政界再編が起こる。
理由:国民の政治に対する不満の受け皿として、新たな超党派グループ結成の動きが活発化する。

②税・財政・社会保障制度の一体改革の議論が本格化する。
理由:年金制度の破綻懸念と国の債務増加が、国民の将来不安を増幅し、本格的議論がスタートする。

③デフレが継続する。
理由:円高の定着と国内景気の低迷により、個人消費の本格回復が遅れる。

④外需の内需化が加速する。
理由:東アジア経済の成長が続き、日本のインフラ輸出が本格化する。

⑤農業改革が本格的に着手される。
理由:TPPへの参加表明により、農業の競争力強化のための諸施策が講じられる。