また、平日も仮眠を取ることをオススメする。「仮眠をとる時間なんてないよ」「人目が気になってできない」という人も多いと思うが、実は仮眠にもいくつか種類があり、数秒、数分で実践でき、抜群の効果が期待できるものもある。
 拙著『朝5時起きが習慣になる「5時間快眠法」』では、5つの仮眠を紹介している。平日の日中に、眠気がきたり、集中力がなくなる人は、ぜひ参考にしてほしい。

<20年以上「睡眠専門医」で活躍中の坪田聡からのメッセージ>

「一人でも多くの人の睡眠に関する悩みを解決し、幸せな人生を送る手助けをする」これが私のミッションである。この思いで日々、患者さんに向き合い、日本全国で講演をし、執筆活動にも力を入れている。

 日本人は勤勉だ。よく働く。遊びや休息を後回しにしても働く。冗談めかして「1日が24時間ではとても足りないよ」と言う人は私の周りでも多いが、それは半分以上「冗談」ではないように感じる。その証拠に、日本人の睡眠時間は年々、短くなってきている。
 仕事に猛進するあまり、眠る時間になっても神経が高ぶったままで鎮まらず、「疲れているはずなのになかなか眠れない」という患者さんも増えている。

 そんなとき、ふつうの医師の立場ならば、「仕事を減らして、睡眠時間を増やしましょう」と提案するのだろう。
 しかし私は、「一人でも多くの人の睡眠に関する悩みを解決し、幸せな人生を送る手助けをする」ことをミッションとする医師である。
「仕事を減らして、睡眠時間を増やす」ことが、必ずしもその人の幸せな人生につながらないのであれば、その提案は意味をなさない。

 そこで拙著『朝5時起きが習慣になる「5時間快眠法」』では、新しい提案をさせていただいた。

「最低限の睡眠時間で、最大限に疲れをとり、余裕のある日々を過ごす」

 これが、本書で伝えた「5時間快眠法」だ。精神論ではなく、睡眠専門医の立場から具体的なノウハウを紹介している。

 時代の変化とともに、人々が睡眠に求めるものも変わってきている。それに応えるのが医師としての矜持である。本書はこのような思いで執筆してきた。

「5時間快眠」が定着し、「朝5時起き」が習慣になれば、あなたの人生に自由な時間が増え、その中身も濃くなる。本書によって、あなたが幸せな人生を送ることができたら、これ以上の喜びはない。