2015年に稼ぎ頭だった金融部門のGEキャピタルを売却し、一気にデジタル変革を進める米ゼネラル・エレクトリック(GE)。GEはなぜデジタル化を進め、どんな未来図を描いているのか。ジェフ・イメルトCEOの腹心の一人で、事業戦略立案を支えるマルコ・アヌンツィアータ・チーフエコノミストに聞いた。(「週刊ダイヤモンド」編集部 泉 秀一)

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──2015年には金融部門のGEキャピタル、16年には家電部門を売却し、GEはデジタル化に大きく舵を切っています。なぜ、ここまで大きな変革ができるのですか。

 端的にお答えすると、テクノロジーによって世界で大変革が起きており、対応に迫られているからです。GEは、約125年前にあのトーマス・エジソンが創業した会社で、言わずと知れた大企業。変革を遂げるのは容易ではありません。

 それでも、変わることを選んだのは、テクノロジーの変化は、GEがこの世界にあろうがなかろうが関係なく進むからです。GEは常に時代の最先端にいたい。そのためには、難しくてもやらないといけない。だから、ジェフ(CEO)はキャピタルや家電の売却というGE史上最大の決断を下したのです。

 事業ポートフォリオだけでなく、企業の文化も大きく変わり始めました。

 例えば、単独では生きていけないことを認めた。これまでのGEの伝統は、優秀な社内のエンジニアによって素晴らしい製品を開発するものでした。他社の助けはいらないと思っていたわけです。

 しかし、デジタル革命の中では巨大企業でも単独では生きていけない。外部とのコラボレーション求められます。

 一つ事例を紹介しましょう。13年に世界中のエンジニアやデザイナーが参加する「GrabCAD」というコミュニティとコラボレーションし、次世代航空機エンジンの重要パーツの設計と製法を世界中から募集しました。