残業ゼロでも趣味ゼロ
「働き方革命」待ったなしの日本!

シンガポールのチャイナタウンにて。旧正月祝いのために飾られた巨大ルースターと筆者

 外国人が驚く“日本人の不思議ちゃん行為”の1つに、「友人同士の飲みの場で、会社名とポジションで自己紹介する」というのがあるのをご存じだろうか。

 外国人のなかで友人同士の飲み会は、完全にプライベートな飲み会。ファーストネームだけで自己紹介し、どこの会社で何の仕事をしているなんて絶対に語らない。そんな場に、ご丁寧に名刺まで出してダメ押ししてしまう“強者”もいたと外国人の友人から聞いたときは、こっちまで赤面してしまった。

 しかし、その“強者”の気持ちもわからなくはない。日本人にとって「仕事はライフワーク」であり、名刺の肩書は「自己表現のすべて」である日本人が実に多いからだ。

 このことを裏付けるように、こんな記事が話題になった。

<月末の金曜に退社時間を早めるよう企業に呼びかける「プレミアムフライデー」が、2月24日から初めて実施されることになった。しかし、皮肉なことに、退社時間が早まっても、「何をしていいのか分からない」と困惑する「趣味ゼロ」な人間が多いようだ>(引用:読売オンライン「『残業ゼロ』でも『趣味ゼロ』という大問題」

 仕事ばかりに人生を捧げてしまった結果が「趣味ゼロ」。仕事だけが人生の痕跡・自己の証明になっていると、「働き方革命」が進んで長時間労働是正や残業ゼロによる定時帰宅を実現させても、空いた時間を活かすことはできないであろう。

 そこで筆者は考えた。「日本人の仕事がライフワーク」になっていることこそが、日本の労働問題の喫緊の課題となっているのではないかと。