少しの工夫で医者の不倫や
アルバイト隠しは見破れる

 このような場合、夫の携帯やスマートフォンが指紋認証を設定しているのなら、夫が就寝している間に、夫に指をスマートフォンに当てて、ロックを解除することは可能でしょう。

 例えば、夫と(不倫相手の)女との間で、待ち合わせの時間、ホテルの部屋番号、持参するもの(お酒、つまみ、避妊具、大人のおもちゃなど)について、メールやLINE、電話等で前もってやり取りをしており、それをきっかけに夫に不倫を白状させたケースもあります。出張先で2人が同じホテルを使っているからといって、あきらめる必要はありません。

 さらに勤務医の場合、不倫のデート代(食事、ホテル、交通費など)に使うため、大学病院(主たる勤務先)とは別に複数の病院を掛け持ちし、他の病院からのアルバイト代をひた隠しにするケースもありまう。普通の会社員にはできない特権ですが、少し工夫をすれば見破ることは可能です。

 役所で発行してくれる所得証明書(課税証明書)という書類があります。所得証明書には前年度のすべての所得が書かれます。アルバイト先の病院は夫に対して、所得税や住民税を差し引いた上でアルバイト代を支払っているので、所得証明書の数字に反映されます。所得証明書を手に入れればアルバイト代込みの年収を知ることができます。

 個人情報保護法が存在しますが、夫は妻の、妻は夫の所得証明書を申請すれば、役所は特に問題なく発行してくれます。申請書のなかの「第三者が申請する理由」の箇所は「ローンを組むため」と書いておくのが無難です(ローンを組む予定がなくても)。ローンを組むにあたって審査をする際は、所得証明書を銀行に提示するので、役所の担当者から怪しまれることは少ないです。

 医者はあらゆる分野に精通したスーパーマンのように錯覚しがちですが、相手が医者だからといって安易に屈することなく、あらゆる手を探していけば、今回の診療報酬の差し押さえのように、打つ手は残っているはずです。

(露木行政書士事務所代表 露木幸彦)