そこで私は、「在庫」「設備」「債権」「人材」という「4つの不良」を解消するために、「社員のモチベーションを高める工夫」「粗利重視の経営」「人事制度・評価制度の見直し」「能力と努力と成果に応じた処遇体系の構築」などに注力。
結果、就任1年目から黒字に転換し、2年目には累計赤字を一掃できたのです。
赤字を一掃し、堅調に売上を伸ばし始めたとはいえ、日本電子の子会社でいる以上、人事や事業展開上の制約が多く、柔軟に経営を行うことはできませんでした。
特に子会社のままでは、親会社からの出向者以外は社長には絶対なれませんし、役員になるにも壁があり、せっかく高まった社員のモチベーションが下がりかねません。
そこで私は、
「社員のモチベーションを高めるためにも、子会社から脱して独立するしかない」 「子会社でいる限り、親会社の利益が最優先になる」
と考えるようになりました。
次回は、「7度目の崖っぷち」を紹介しましょう。