米国のS&P500が3月9日安値から5月8日高値まで37%上昇するなど、世界の株式市場は3月上旬を境に急反発した。
急速な上昇に対して市場参加者のあいだでは警戒感が強まっているが、過去米国で短期に株価が急騰した例を参考として紹介したい。
1928年以降、S&P500が2ヵ月ほどで30%以上上昇した例は、今回を除けば32年、33年、82年の3回しかない。
前2者は約2ヵ月で74%、86%と大幅上昇を記録したが、これは大恐慌期の長期株価下落局面の終了直後であり、そのぶん反動が大きかったと考えられる。
一方、82年は8月12日から10月20日まで36%と今回とほぼ同じ上昇率だ。また、この期間は景気の状況についても今回と共通点が見受けられるため、少し詳しく述べてみる。