ロードカーとして史上最速に
ウラカン・ペルフォマンテの実力
ランボルギーニは今年3月、「ウラカン・ペルフォマンテがニュルブルクリンク北コース(ドイツ)において、6分52秒01のラップタイムを記録した」と発表。ロードカーとして史上最速となったことを、高らかに宣言している。
ニュルブルクリンク北コースは、1周20.8㎞で、高低差約300m、コーナー数172という超難コースである。ランボルギーニの記録は、どれほどすごいのか。
日産GT-R・NISMOが2013年に打ち立てた記録が、7分8秒679。新記録達成後、日産のカルロス・ゴーン社長は、「最も速いGT-R。ニュルブルクリンクでのラップタイムはスーパースポーツカーのスタンダード。日産はその量産車の記録を更新した」と胸を張った。この記録が発表されると、ポルシェは918スパイダーで6分57秒のタイムを計測。ポルシェは、レーシングカーを除く公道走行可能な市販車として、「918スパイダーが世界最速」と宣言した。
918スパイダーは、プラグインハイブリッドシステムを搭載したスーパーカー。4.6L・V8は、最高出力608ps。これにフロント130ps、リア156psの2基のモーターを組み合わせ、システム総合出力887psを発生。0→100㎞/h加速を2.8秒で駆け抜け、最高速度は345㎞/hという、まさにポルシェのスーパーウエポン。
この918スパイダーが持つ記録を、およそ4年ぶりに塗り替えた、ランボルギーニ・ウラカン・ペルフォマンテとは、いかなるクルマか。
ペルフォマンテは、ランボルギーニの主力モデル、ウラカンの高性能仕様として、今年のジュネーブ・ショーでデビュー。前後スポイラーに、新素材のフォージドコンポジットを使用するなどして、ベース車比で40㎏の軽量化を実施(車重1382㎏)。
さらに、ALAというアクティブエアロダイナミクスを採用。これは、あらゆる運転スタイルと走行コースに応じて、オンデマンドで作動するシステム。たとえば、コーナリングでは、垂直方向に荷重を増大させて、速度を落とすことなく車両の安定性を確保。加速時は空力抵抗を小さくして、最高速度到達に貢献する優れたシステムだ。