仕事がなかなか終わらない。ついついネットサーフィンなどをしてしまい、無駄な時間を過ごしてしまう――。そんなあなたは、少しでも仕事を効率的に進めるために、何かしらの時短術や仕事術を参考にしたいと考えるだろう。実は、多くの時短術・仕事術のなかでも、非常に簡単で誰でも知っているが、意外なほど活用されていないものがある。驚くほど効果が高い方法なので、ぜひとも試してほしい。(営業サポート・コンサルティング代表取締役、営業コンサルタント 菊原智明)

超簡単で効果が高い
「やることリスト」

 世の中にはさまざまな時短術や、仕事の効率アップのためのノウハウがある。「机の上を整理する」といった簡単なものから、体や生活のリズムを利用する(参考『残業しない「トップ営業マン」が実践する“3つのサイクル”』)といったちょっと難度の高いものまで。使うか、使わないかは別として「時短ノウハウ」は知らないよりは知っていた方がいい。実際に、残業しないで結果を出している人は、実にさまざまな工夫をしているからだ。

 このような時短ノウハウの中で「知っているけどやっていない」というものも、たくさんあるだろう。その代表といえるのが「やることリスト」ではないかと思う。

 実はこれが最も簡単で、しかも、ダイレクトに時間短縮につながる。現在、私は営業研修の他に「時間術」の研修もさせていただいている。時間術の研修の際、 参加者に向かって「やることリストを知っていますか?」と聞くとほぼ全員が手を上げる。さらに「やることリストを使うと効率的に仕事ができると思いますか?」という質問に対してもほぼ全員が手を上げる。

 やることリストの効果は、誰しも理解しているのだ。

 しかし、「では実行している人は手を挙げてください」と聞くと、途端に手は上がらない。時には一割以下になることもある。効果があるのは十分承知なのにもかかわらず、やっていないノウハウだと言えるだろう。これをやらない手はない。