なぜ多くの人が「投資」に踏み出せいのか?
こうした事実が分かっているにもかかわらず、なぜか人はお金を投じることができません。それはお金というものに過剰な執着心を持っているからです。
人間というものは若い時には後先を考えず思い切った行動を取るものです。
学生から社会人になったばかりのころはこうした感覚をまだ維持している人が多く、「先のことなど考えても意味がない」などといったセリフを口にしています。
ところが25歳から30歳くらいの年齢になってくると、一部の人は保守化が始まり、現状を肯定するようになってきます。
さらに30代に入ると、かなりの割合の人が、強烈な自己肯定のフェーズに入ってきます。
この段階に入ってしまうと、事実関係の認識さえも以前とは変わってくるようになるのですが、その代表的な例が、過剰な貯蓄と堅実さの混同です。
いくら貯金をしたとしても、仕事を失ってしまえば、貯金で食いつなげる期間などはたかが知れています。
つい70年前の日本では現実に発生したのですが、強烈なインフレになってしまえば、貯金など一瞬で無価値です。
本当の意味で堅実な人生を送りたいのであれば、環境が変わってもなんとかやっていけるスキルを身につけたり、イザという時に頼りになる友人を持っておくことのほうがずっと大事です。