社長も上司も
「見つかるまで待つよ」

 業務部・購買グループの黒肱(くろひじ)香里は、
「出産後に会社を辞めるという選択肢はなかった」
 と話しています。

「日本レーザーには、私よりも先に出産、復帰を経験されている方が3人いらっしゃったんです。
 もし、復帰した女性がひとりもいなかったら、『復帰するのは難しいのかな』と思ったのかもしれませんが、実際に戻って育児も仕事も両方頑張っている姿を見ていたので、自然な流れとして復帰することを思い描いていました。
 上司も『戻ってくるのが前提』だったと思います」(黒肱)

 黒肱は保活(子どもを保育所に入れるために保護者がする活動)に苦労して、当初予定よりも復帰が2ヵ月遅れたのですが、その間は、派遣社員の雇用期間を延ばすなどして対応しました。

「保育園探しにすごく苦労しまして、予定どおりに復帰できなかったんです。
 復職に影響が出るかもしれないと焦ったことも、『これでもう、自分は職を失うのかな』という危機感もありました。
 けれど、社長も上司も、『見つかるまで待つよ』と言ってくださったんです。
 戻れる場所をつくってくださったことに、本当に感謝しています。
 実際に戻ってみて、改めて『やる仕事があるって、いいことだな』と感じています」(黒肱)

 私が「勉強しろ」「もっと頑張れ」と言うより、「実際に活躍している女性」の姿を見せるほうが、あとに続く女性への影響は強いのです。
 社内にロールモデルがいると、社長が大きな声を出さなくても、社内に活気があふれるようになります。
 ロールモデルは、日本レーザーの宝なのです。