「正しい答え」を探しても
面接官には伝わらない
転職の面接を学校の試験と同じように考え、合格しようと考える人が少なくありません。
具体的に言えば、面接官の質問に対し「正しい答え」を言おうとする人が多いのです。「あなたはどうなりたいですか?」と質問された時、自分がどうなりたいかではなく、「○○になりたい」と答えたら、面接官から良い点数をもらえるのではないかと考えて話してしまうのです。
そうした受け答えはネットでちょっと検索するだけで、面接で出る質問に対する模範解答が山のようにヒットします。つまり自分の外側にある正解を探しに行く傾向が強く、自分の内側を見つめて答えを探すことをしないのです。
そのため、面接官は自分の言葉で答えている感がしない候補者によく出会うことになります。普段の会話のなかでも話している言葉がこちらの頭や心に入ってこない人や、口先だけの感じがする人がいます。正解を出そうとする人には、それらと同じような印象を受けます。
ベテラン面接官はもちろん、まだ経験の浅い人事担当者でさえも、こういう人はすぐにわかります。気持ちがこもっていない話は、相手から見ると一目瞭然です。
もちろん本人はウソを言っているつもりはなく、その瞬間は本当にそう考えているのでしょう。しかし、すべての言葉には魂が宿ることを言霊(「言魂」とも書きます)というように、魂の宿っていない言葉は相手に伝わりません。