各国の先行性の強い経済指標が改善傾向を続けているが、反転するタイミングはどこか。今世界中の投資家が注目している。
世界的に投資資金が安全資産からリスク資産に流れているようだ。それは株式市場のみならず、商品市場も同様であろう。この背景は、おそらく(1)景況感が改善傾向を示していることと、(2)信用リスクに対する懸念が世界レベルで後退しているためと考える。
(1)に関しては、各国が足並みを揃えて行なった景気対策が効いている。しかし、民間主導による自律的な景気回復は難しく、効果が切れれば再び株式市場も調整局面に向かうかもしれない。
それはバブル崩壊以降の日本経済を思い出せば理解できるだろう。日本銀行の白川方明総裁が警告する「偽りの夜明け」にすぎないのではないか。