「周りの人に対して何の注意も払わない、ただの『無関心』な人が多くなっているように感じます。イヤホンをしてゲームに没頭し、自分の世界に閉じているあまり、周りの人の存在を無視する。こうした行為は、『儀礼的無関心』で保たれた平穏を崩すことになり、不快に感じる人もいるでしょう。『儀礼的無関心』が通例の空間では、傍若無人であるという評価になり、不快感を与えることになってしまうのです」

 電車内で化粧をしたり、携帯電話で話をしたりするのは、他者の存在を無視する行為。だから、こうした行為はNGとされるのだ。同じく、ドアの真ん前に陣取ったり、床に座り込んだりするなどの行為についても、およそ他者を尊重しているとは思えない行動だと認識されるのだろう。

 厳密なルールなき電車内では、時に「何がNG行為に当たるのか」の判断に苦しむ人も少なからず存在するのではないだろうか? そんなとき、「他人に干渉しない、しかし無視もしない」という、この「儀礼的無関心」の基準に照らし合わせて考えてみてほしい。