ルール1→ビジネスマナーなど、「できるのが当たり前のこと」で絶対に失敗しない
  ルール2→目上の人や先輩、お客様から気に入ってもらえる人間になる
  ルール3→「人を喜ばせる」だけではなく「自分も喜べる」ような行動をとる

  これを身につけると……

・いつでも、だれでも、どこでも「3秒」ででき、効果が実感できる
・他人を思いやるやさしさ、思いやり、気配りが身につく
・まわりの人たちを不快にさせない
・周囲の協力が得られるようになる(人脈が増える)
・お客様や上司の信頼が得られる
・結果的に「ビジネスの成功」に結びつく

  これらを通して私は「ダメ社員」の名を返上し、しだいに「気配り社員」と呼ばれるようになりました。

  特にうれしかったのは、知らないうちに「気がきくね!」とか「なんかいい感じだよね」と勝手に言われ出したことです。

「郷ひろみ理論」は、なぜこの世に誕生したのか?

  私は半年休職している間、「気配り営業」を会得しようと思い、「気配り」について書かれた本、「ビジネスマナー」や「コミュニケーション」について書かれた本をがんばって「100冊以上」読んでみました。

  ところが、いくら読んでも頭に残りません。
  書かれてある内容が「抽象的」「概念的」すぎて、「何を、どうすれば、どうなるのか」が私には難しすぎました。

「相手の気持ちに立つ」と言うけれど、気持ちは見えないのに、どこに、どうやって立てばいいのか……。
「空気を察する」と言うけれど、空気は見えないのに、どうやって推しはかればいいのか……。
「さりげないしぐさ」と言うけど、「さりげなさ」とは具体的に何なのか……。

  いずれも表現が「あいまい」で、目に見えません。
「目に見えないものをどうやって相手に伝えたらいいのか」、本を読んでも私にはさっぱりわかりませんでした。

  ある本に、「カラオケに行ったときは、率先して場を盛り上げましょう」と書いてありました。
  たしかに、そのとおりなのでしょう。
  けれど私には腑に落ちなかった。
  なぜなら、「どう盛り上げたらいいのか」がよくわからなかったからです。

  そこで私は、あいまいな表現を「具体的、実践的、直接的」な方法論に落とし込みながら覚えようとしました。