「カラオケに行ったときは、率先して場を盛り上げましょう」(→あいまい)
⇒「『率先して』ということだから、トップバッターで歌うようにしよう」
⇒「では、何を歌ったらいいのだろう。どんな曲を歌えばいいのか」
⇒「みんなが知っている曲だったら、盛り上がるのではないか」
⇒「じゃあ、若手もベテランも、みんなが知っている曲っていうと……」
⇒「郷ひろみだ!! 郷ひろみの『2億4千万の瞳』しかない!!」
⇒「よしっ! 『カラオケで場を盛り上げる』という気配りを『郷ひろみ理論』と名づけよう!」(→具体的)
「カラオケに行ったときは、率先して場を盛り上げましょう」と言われるよりも、「カラオケでは、トップバッターを務め、郷ひろみの『2億4千万の瞳』を歌おう」と教えられたほうが、具体的であり、実践的であり、直接的であり、すぐに行動できる。「いつ、何を、どうすればいいのか」がわかりやすい。
そこで私は、「気配り」という、あいまいで、概念的で、とらえどころがなく、目に見えにくいものを「具体的に明示する本」をつくろうと考え、「ぶっちぎり理論38」を体系化したのです。
40歳目前で気づいた「人生最大の武器」とは?
私は、バブルの残滓も、リーマン・ショックも、急激な円高も経験しています。
人はつい、自分の不遇や境遇を「時代のせい」にしたがります。
私もそうでした。「失敗したのは、運が悪かったからだ」と自分以外の何かに責任を押し付けようとしていました。
私がことごとく女性にフラれ、23歳まで童貞だったのは、「世の中の女性は、男を見る目がないからだ」と思い込んでいたからです。
でも、40歳目前のいまになって、「それは間違いである」ことに気がつきました。
「ある一つの武器」さえ身につけていれば、どんな時代であっても、景気がよかろうと悪かろうと、就職難であろうとなかろうと、「へっちゃら」なんです。