DNAで産地判定?
誤った主張でJA・米卸が自滅

 ここからは、JAグループ京都が本誌記事を否定するために事実に反する主張をして、逆に不信を買っていることを指摘したい。

 象徴的な例は、コメの産地を調べるには本誌が行った安定同位体(同じ元素でも、わずかに重さの違うもの)の構成比から産地を判別する手法(同位体検査)ではなく、DNA検査をすべきだという主張だ。

 ここで強調しておきたいが、DNA検査で分かるのは品種であって、産地ではない。例えば、日本のコシヒカリを中国で生産し、それを「日本産コシヒカリ」として販売した場合でも、産地偽装を証明することはできないのだ。

 実際に、農水省はコメの不正表示を取り締まるため抜き打ち検査をしているが、「DNA検査は異品種混入、同位体検査は産地偽装を調べるためにやっている」(同課)。

 コシヒカリへの異品種混入を毎年調べている新潟県も、DNA検査では「産地の判別はできない」(食品・流通課)との見解を示す。

 例外的に、新潟県だけで生産される「コシヒカリBL」という品種を検出できれば、新潟県産であることは証明できる。

 だが、本誌が検査を依頼した日本穀物検定協会のDNA検査は、コシヒカリBLが入っていても、一般のコシヒカリとして判定するので産地判別には使えない。

 本誌では京山のコメのDNA検査も実施した。だが、表示の通りコシヒカリだったので記事で取り上げることはしなかった。

 JAグループ京都は本誌記事に反論する特設ホームページで、本誌記者は「農業系記者」なのだから「本来、同位体検査でなく、DNA検査をすべきことは承知していたはず」と強弁している。

 JAグループ京都こそ農業団体なのだから、同位体検査とDNA検査における「検査目的の違い」や、両検査で「客観的に証明できること」について、しっかりと勉強していただきたい。