行政の色がまったくない

自動車メーカーとしての技術展示は、ホンダ1社のみ Photo by Kenji Momota

 毎年1回のペースで開催され、今年で6回目となる同シンポジウムをすべて取材してきた筆者にとって、今年の講演内容は筆者自身の想定を遥かに下回るショボいものだった。

 なにせ、自動運転の法整備を行う政府機関である、連邦高速道路交通安全局(NHTSA:発音はニッツァ)による講演がゼロだったのだから。

 昨年7月の同シンポジウムには、NHTSA長官の他、NHTSAを所管するDOTの長官も講演し、自動運転に関するガイドラインについて意見を述べた。本来、同ガイドラインは昨年7月頃には公開される予定だった。しかし同年2月にフロリダ州内で、テスラ・モデルSの自動運転技術を使ったオートパイロットの誤作動による死亡事故が発生し、自動運転に関する社会の関心が高まったため、米連邦政府として自動運転の法整備について再協議を行っていた。

 同年9月には、同ガイドラインが発表され、それに続いて自動車と道路インフラ(V2I)や、自動車と自動車(V2V)、そして自動車と歩行者(V2P)などの総称である、V2Xに関する規制法案についてもNHTSAが公表に踏み切った。

 そうした流れは明らかに、政権交代前の“駆け込み”だった。そして今、その反動を食らっているのだ。