貧困ビジネス化する
クレジットカード事業

 こうした単身女性のシビアな経済状況に加え、カード発行会社の制度そのものにも落とし穴があると用山氏は指摘する。

「誰でも簡単にクレジットカードを所有できるようになっているうえに、リボ払いのような、いくら借りても毎月の返済額が一定ですむような制度がまかり通っているため、借金を重ねてもそのマズさに気がつきにくい構造になっているのです」(同)

 どの程度借り入れているか把握しきれないまま借金を重ね、いざ限度額いっぱいになってカードが使えなくなったとしても、返済はし続けなくてはいけない。生活が立ち行かなくなり、その時になって初めて自分の置かれている状況に気がつくのだという。

 収入の少ない単身女性だけでなく、アルバイトすらしていない大学生でも持つことができるクレジットカード。カード発行会社の中には、明らかにその人の支払い能力を上回るようなショッピング枠を勧めてくるところも多い。

「金融機関は利息の回収で儲けていますからね。住宅ローンの金利が5%も行かない中、リボ払いだと15%の金利が得られるし、カードローンにいたっては18%のところもあります。だからこそ、行けるところまでクレジットカードを利用させようとする。自転車操業に苦しむユーザーこそが、カード発行会社からしてみれば優良顧客なのです」(同)

 クレジットカードを発行するのは、メガバンク系や大手企業が多い。そういったネームバリューに安心し、利用者は抵抗なく勧められるままにクレジットカードを作ってしまう。だが、若年層の収入が目減りしていく中、甘い審査で身の丈以上の借り入れをさせて借金漬けにさせる構造は、かつて大きな社会問題となったサラ金と何ら変わらない。経済的弱者の足元を見た貧困ビジネスに近いのではないだろうか。