「自分の趣味を隠す意図でサブ垢(垢=アカウントのこと)を作ったわけではありません。リアルの知人たちは僕にオタクな一面があることや、僕のサブ垢についても知っています。

 アカウントを分けているのは、リアル垢の方で知人たちに迷惑をかけたくないからです。リアル垢の方は日常生活のツイートが主で、周りもそう。そこに僕がひとりで延々と自分の趣味に関するツイート・リツイート・“いいね”していたらTL(タイムライン。フォローした人のツイートなどが表示される画面)汚しも甚だしい」(Aさん)

 Aさんがリツイートや“いいね”をしたツイートは、Aさんのフォロワーのタイムラインにも表示されるようになる。これが度を越すとタイムラインがAさん一色で占拠されるような具合になる。タイムラインが自分のまったく興味のない分野の事柄で埋め尽くされるのは多くの人が迷惑に感じるはずだ……。そう考え、Aさんは“リアル垢”と“サブ垢”を分けたそうである。

「垢を使い分けている人は周りにも多いですよ。僕のようにオタク傾向の趣味がある人や、あとは表の顔的な垢と鍵垢の使い分けですね。鍵垢(投稿者の許可がないと閲覧できないアカウント)は仲良くなった人しか相互フォローを許可してなくて、そこで本音を語る、みたいな」

 さらに聞くと、まったく知らない他人と接するときに、ある程度の作法が必要とされるらしい。

「これは主にサブ垢の話になりますが、趣味のアカウントなのでまったく知らない人との絡みもちょくちょくあるわけです。そこでFF外の人に話しかけるときは『FF外から失礼します』と始めるようにしています」

 “FF外”とは「フォローしておらず・フォロワーでもない状態」を示す単語である。逆に知人を“FF内”(相互にフォローしている状態)と表現することもあるようだ。赤の他人に話しかけるこの枕詞、ニュアンスとしては「通行人に道を尋ねる際、最初に『すみません』とつける」ようなものなのだろうか?