“友達”から削除したくても、リアルな知人でもあれば、そう簡単に関係を切れないのがFacebook。つながるのは一瞬でも、つながったらなかなか離れることができない。20~40代男女が、「できることなら友達から削除したい」と思っている、厄介なモンスターFB友達の事例を集めた。(取材・文/池田園子、編集協力/プレスラボ)
モンスターを「切るに切れない」
FBならではの理由
Facebook利用者は日本国内で2700万人(2016年12月時点)。国民のおよそ5人に1人が使っている、ということになるだろうか。「若者のFB離れが進んでいる」と言われることもあるが、そう簡単に衰退するとは思えず、利用者にとっては重要なインフラと化している印象がある。
そんなFacebookの最大の特徴は実名制であること。現実世界をネット空間に再現したようなSNSであり、それはTwitterをはじめとする匿名でも使えるSNSとは趣を異にする。それゆえ、面倒な点もある。例えば、「友達を削除する・しない」問題は、その最たるものではないだろうか。
少し昔のものだが、興味深いデータを紹介したい。米国科学振興協会(AAAS)のオンラインニュースサービス「EurekAlert!」で2013年2月に公開された、米コロラド大学デンバー校の調査結果によると、Facebookで友達から削除された場合、「(自分を)削除した相手を実生活で避けるようになる」と答えた人は約40%にのぼった。残り約50%は「避けようと思わない」、約10%は「(避けるかどうかは)わからない」だった。
Facebook上で友達を削除する・されることは、現実での関係性にも影響が及ぶのだとわかる。そういったことを無意識のうちに予想しているのか、いわゆる「モンスターFB友達」ともいえる、けっこう厄介な存在がいても、削除できずに悶々としたり、イライラしたりする人は少なくないようだ。