クルマの「残価設定ローン」の思わぬ落とし穴にご用心!

3~5年後の下取り額を差し引き
残りを支払う残価設定ローン

「予定の査定額が付かず、追い金を請求されましたよ。手放して新しい車を買うつもりだったのに、急遽、新たにローンを組んで買い取りにしました。なんだかとても損をした気分です」

 そう語るのは、3年前に「残価設定ローン」で自動車を購入した会社員のTさん(41)です。

「残価設定ローン」とは、車両本体価格の一部をあらかじめ残価(=3年後や5年後の予想下取り価格)として据え置き、残りの金額を分割で支払うローンのこと。通常のクレジットよりも月々の支払い金額を抑えつつ、次の車に乗り換えられるので、ディーラーは、「一定期間で新しいクルマに乗り換えたい人」「ライフステージに合わせてクルマのサイズアップ、もしくはダウンを考えている人」「月々の支払い金額を抑えながらワンランク上の車に乗りたい人」に向いているなどと言って、勧めてくるものです。

 Tさんも、ディーラーの営業マンに「今は金利も安いし、車体価格の半分だけをローンで支払うので、いつもよりグレードの高い車に乗れますよ」と勧められたと言います。予算より高い車を購入することに迷いはあったものの、以前からほしかった300万円の車を購入できるならと思い、残価設定ローンを組みました。