ジャパンオリジナルの漆器も

 漆の塗膜には特有の優美な美観があり、日本各地で伝統工芸として漆塗りの高級食器や家具、楽器などが作られています。

 漆器は欧米では「japan」と呼ばれるほど、日本オリジナルの工芸品と認識されています。

 天然の塗料としてすぐれた性質を持つ漆ですが、漆膜へのカビの付着の他にも、紫外線による退色という問題があることもわかってきました。

 これらの問題点を解決するため、漆上に透明な光触媒薄膜を成膜する技術を開発中です。

 将来的には、光触媒効果による文化財の保護と同時に、光触媒コーティングを施して付加価値を高めた、ジャパンオリジナルの漆器が生まれることも期待されます。

 光触媒を発見して今年で50周年。いまや東海道・山陽新幹線の光触媒式空気清浄機、成田国際空港の光触媒テント、パナホームの一戸建てからクフ王の大ピラミッド、ルーブル美術館、国際宇宙ステーションまで、その活躍の場は多岐に及んでいます。

 本書には、その基本から最新事例まで140点以上の図表と写真が掲載されています。ぜひご一読いただければと思います。