受動喫煙防止は
小池ブランディングの要

「希望の党」が華々しく立ち上がった際に公開されたPR動画のなかで、小池氏らしき女性が、たばこを吸う男性から「変えられると困るんだよ」と文句を言われる描写がある。

 受動喫煙防止対策は、「既得権益に立ち向かう、しがらみなき政治家」という小池氏のブランディングにおいて、一丁目一番地ともいうべき政策なのだ。

 事実、小池氏が東京都で、飲食店などの屋内原則禁煙にする条例を制定する方針をぶち上げたのは、自民党内で「たばこ議員」の方たちと、厚労省案を掲げる塩崎恭久・前大臣の両者が一歩も引かず、法案成立が暗礁に乗り上げてからだ。

『自民党がさまざまな「大人の事情」で進められないものを、しがらみゼロの私、小池百合子がやってのけます』というイメージ戦略が、小池氏の政治的求心力になっている、ということは豊洲新市場、東京五輪会場問題を見ても明らかであろう。

 つまり、「希望の党」の失敗によって求心力が落ちている小池氏にとって、「受動喫煙防止対策」は一発逆転が狙えるきわめて重要なカードなのだ。衆院選前の10月5日、東京都議会で「都民ファースト」に最初に提出させた条例が「東京都子供を受動喫煙から守る条例」だった、ということからも、その本気度がうかがえよう。

 だが、実はこのカードを小池氏が切る場合、ひとつ大きな足かせがある。それが「希望の党」だ。

 選挙中に公認候補者が、「憲法改悪の阻止」なんてことを訴えていたことからもわかるように、この党は選挙に当選するというミッションのために集っただけなので、政治信条が水と油のように異なる人が集う呉越同舟の政党だ。「受動喫煙防止」に関しても然りで、小池氏が東京都で進めようとしている「屋内原則禁煙」を快く思わない方もたくさんいるのだ。