出砂対策装置の関連機器降下 

 この研究開発のステージは3段階で進んでいる。探査や陸上試験を中心とした「フェーズ1」(2001~2008年度)、海洋産出試験や詳しい資源量調査を実施した「フェーズ2」(2009~2015年度)、そして、将来の商業化を見据えた技術開発や海洋産出試験を実施する「フェーズ3」(2016~2018年度)だ。

 つまり、現在は最終段階のフェーズ3であり、2017年4~7月には海洋産出試験を実施している。

 今回の海洋産出試験の課題は、フェーズ2の2013年3月に行った第1回海洋産出試験の検証だ。

 その課題の大きなものが、出砂対策だ。

坑内試験装置の組立 

 2013年の第1回では、海洋における世界初のメタンガスの産出に成功。日量で2万立方メートル生産したが、井戸内に砂が入り込む出砂問題が発生し、当初2週間の予定がわずか6日間で終了してしまった。

 このため、2017年度の第2回では「出砂対策装置を比較するために、あらかじめタイプの異なる2本の井戸が用意されて実施した」(宅間氏)という。

 最初の1本は、出砂が発生し12日間で停止したが、もう1本は出砂の発生がなく、24日間の産出試験を実施し、20万立方メートルを生産した。

 MH21では、2019年3月末までに海洋試験のデータ分析などを行い、より長期に渡って効率的・安定的に生産する方法を検討する予定だ。

 また今後、経産省では、米国とアラスカでの陸上産出試験を行うことを計画しているほか、インドのメタハイ研究にも協力している。

商業化は採掘コストが最大の課題
エネルギー関係者の本音とは?

海底設置機器の降下 

 さて、メタハイの生産技術開発だが、少しずつだが着実に進んでいるように見える。果たして、本当に商業化は実現できるのだろうか。

「平成30年代後半に、民間企業が主導する商業化のためのプロジェクトが開始されるよう、国際情勢をにらみつつ、技術開発を進める」――。

 現在のところ、これが国家プロジェクトして“正式な商業化”の期限の目安だが、石油会社をはじめ多くのエネルギー業界関係者の本音を聞けば、意外にも「商業化は極めて困難。我々の目が黒いうちは無理」という厳しいものだ。