1日の中で大きく変動する時間帯は9~10時、16~18時、21~24時!
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 為替には、通貨ペアや時間帯によって異なる「値動きのクセ」があることをご存知だろうか。今回は、注意深く見ないとわからない「クセ」を見極めるさまざまな過去のデータと、それを生かしたトレード戦略を徹底研究する! 

■値動きのピークは1日3回。2倍以上動く時間帯に注意!

 FXをしていると、「通貨ペアによって値動きの大きさが異なる」「時間帯によって値動きが荒くなる」など、「値動きのクセ」に気づくことがある。

 それが偶然なら何の役にも立たないが、何らかの理由があれば、それを利用した戦略を立てることで勝率を高めたり、損失を限定することが可能だ。そこで今回は、過去のデータを集計・分析し、それを生かしたトレード戦略を紹介していこう。

■通貨ペアごとに異なる1日に動く値幅を知る!

 まずは通貨ペアごとの特徴を知ろう。漠然と「ユーロ/米ドルは米ドル/円よりよく動く」と感じている人は多いかもしれないが、それだけではトレード戦略に生かすには不十分だ。

 「FXを始めたときに感じたのは、通貨ペアごとの『1日の値幅』を知っておくことの重要性です。通貨ペアごとに1日の平均的な値幅は異なっていて、今日はどれくらい動いているから、あとどのくらい動く可能性があるのか、ということを知っておけば、高値や安値をブレイクしたときに順張りで入ったほうがいいのか、リスクを限定して逆張りで入ったほうがいいのか、という判断ができるようになります」

 そう教えてくれたのは、講師としても活躍する投資家・三空さん。

 「例えば、ユーロ/米ドルが1日に動く平均的な値幅は159.4Pips(※Pipsは値動きの単位。米ドル/円なら1銭、ユーロ/米ドルは1セント)ですが、米ドル/円は72.1Pipsと、2倍以上の差がある。これだけ違えば、当然、トレード戦略も通貨ペアによって変える必要があります」(三空さん)

 値幅が小さい米ドル/円は、レンジ相場が多いことが想定できるので逆張りのトレードが有効なのに対して、値幅が大きいユーロ/米ドルはトレンドが発生しやすいと想定できるので、順張りのトレードが有効になる。

■時間帯によって値幅は2倍以上も変わる!

 次に注目するのはトレードする時間帯によって、値幅がどう変化するか。

 表のように、主要通貨ペアでは1日に3回、大きく動く時間帯があり、それは東京、ロンドン、ニューヨークの3つの市場が始まる時間帯だ。