米国と北朝鮮の「クリスマス開戦説」が日本の一部で唱えられ、ジャーナリスト出身の自民党参議院議員らがふれ回っている。在韓米軍は2万8000人余り(陸軍約1万9000人、空軍約9000人)で、その家族約6000人が韓国に住んでいるが「クリスマス前後には家族の多くが本国に帰るから、その時に北朝鮮を攻撃すれば反撃による軍人の家族の被害は少なくてすむ」というのが、この説の根拠だ。
戦争勃発で避難が必要なのは
米国の軍人家族だけではない
だが、韓国にいる米国人は軍人を除いて23万人に達する。軍人の家族6000人の中の一部が帰省していようがいまいが大差はない。
もし米国が北朝鮮攻撃に踏み切るなら、その前に非戦闘員23万人を主として日本経由で退避させる必要がある。軍人の家族だけを逃れさせては激しい非難を受けることになるだろう。