ショート動画が日常的に流れてくるSNS時代、長尺の映像に集中し続けることは以前より難しくなったと言われる。そんな視聴環境の変化を背景にしてか、数分から数十分の「ショートドラマ」が注目を集めている。昨年12月に放送されたテレビ大阪のドラマ『変態植物倶楽部』もその一つ。コワモテの男が植物を偏愛する奇妙な物語は、放送後もYouTubeやSNSで視聴され、じわじわとファンを増やしている。(フリーライター 鎌田和歌)

全4話で計40分もショートドラマ
放送終了後もYouTubeで視聴できる!

 2025年12月に放送されたショートドラマ『変態植物倶楽部』(テレビ大阪)は、いかにも現代的な作品だ。1話が短いだけではなく、全4話でトータルでも40分。しかも現在、YouTubeでも全話視聴可能なのである。

 放送終了後もSNSで公式が作中動画をアップし、視聴者があとから追いつける仕組みが整っている。

 昨今SNSで流れてくるのはとかくショート動画だ。ある芸人さんのネタに「最近の若者は倍速で動いている」というのがあったが、人が倍速で動いたりリズムよくネタが流れたりする動画を見続けると、やや長尺の動画や、いつオチがつくのかわからない動画を飛ばす癖がついてしまう。

 スマホで配信されている1時間ドラマを見るときも、途中でたびたびSNSチェックをしてしまうという人は少ないのではないか。劇場で映画を見る理由を「映画館ならスマホを見ないので強制的に集中できるから」と話す人が少なからぬ時代である。

 このような時代の需要を捉えて、数分から30分程度のショート映画のみを配信する「SAMANSA」や、ショートドラマ配信アプリ「BUMP」などのサービスもある。映画を倍速で視聴する人がそこそこいる現代において、短い尺の映像をサクッと楽しみたいとか、短い尺でも充実した映像体験を味わいたいという需要は高まっているように感じられる。