トヨタが攻勢をかける新戦略の課題は「脱・技術優先主義」だCES2018、米フォードのブースは技術展示より「雰囲気」重視? Photo by Kenji Momota

新ビジネス領域見えず
一気に落ち着いたCES

「あのぉ~、この会場内の雰囲気って、どういうことなんですかね?」

 毎年1月の恒例イベント、米ラスベガスでのCES(コンシューマ・エレクトロニクス・ショー)を初取材した知り合いの日本人自動車ジャーナリストと会場内でバッタリ会った時、彼はそう聞いてきた。

 それに対して筆者は「残念でしたね。もう『後の祭り』ですよ」と答えると、彼は「なるほど、そのひと言ですべて理解できました」と笑顔になった。

 日本では、世界最大級の家電ITショーと称されることが多いCES。2000年代中頃までは、自動車関連の出展はカーオーディオやカーナビなどのアフターマーケット向けが主流だった。