A課長 「田中君、今月の目標まで20%未達だけど、残り1週間でどうやって達成させるつもりなの?」

田中 「ああ、大丈夫です。先日お会いしたお客様はとってもいい反応でしたし、契約は大丈夫だと思います」

A課長 「もし、その場でやっぱりやめますとなったらどうするつもりなんだ?だから先月だって、最後の最後でお客様から断られたじゃないか!」

田中 「でも課長、今回は本当に大丈夫な感触なので、間違いなく契約にまで持っていけるはずです」

A課長 「そういった甘い考えだから、いつもお客様から舐められるんじゃないのか?私がお客様から契約を取ってきたときは、もっとちゃんとした確約を取ってから上司に報告してきたぞ、あの時は…(長々と自分の武勇伝を話し始める)」

田中 「…。課長、もうお客様との約束の時間があるので、行っていいでしょうか」

 これが、A課長と部下との日常の会話です。

管理職になると職務遂行能力に加え
部下を育成するというポイントが増える

 実は、こうした会話を一番繰り返したくないと思っているのは、A課長本人である場合が多いのです。なぜなら、誰からも好かれている人柄で、上司からも信頼されている人が、部下から嫌われたいと思うわけがないからです。

 では、一体、どうすればよかったのでしょうか。

 この場合、A課長が「仕事ができる」と言われてきた背景に大きな問題があります。

 それは、「仕事ができる」という定義が、「誰からも好かれる」「人当たりがいい」「上司から信頼される」「職務遂行能力が高い」といったポイントに集約されている点です。