多数の仏メディアで話題となった全仏ベストセラー!
世界22ヵ国で翻訳された猫に教わる人生指南書の日本語版『猫はためらわずにノンと言う』がこのたび遂に刊行された。
他人の目は気にせず、決して媚びず、欲しいものは欲しいと言い、プレッシャーに屈せず、エレガントで自信に満ち、ひとりでも平気……子猫の時に事故にあい、左前足を失くした猫ジギーが、そんなハンディキャップをものともせず、むしろ「それが何か?」と気にもかけずに振る舞う姿は、常に他人の目を気にして、何かに追い立てられ、せわしく動きまわっている人間たちに、自分らしく生きるために本当に必要なことは何かを伝える本書から、一部抜粋して紹介する。
猫を飼っている人、猫好きな人だけでなく、猫のように、そこにいるだけで自然と一目置かれる存在になりたい人にも役に立つ!
何気なく見ていた猫たちの日常の仕草には、猫だけが知る深い人生哲学が込められていた!明日から、猫を見る目が変わります。
猫のように仲間を選ぼう!
(フィリップ・ラグノー/ジャーナリスト、作家)
猫は気の合わない仲間に悩むことはない。
猫であれ人間であれ、つきあわないようにするだけだ。
そして一人ずつ慎重に選んだメンバーを大切にする。
人間はどうだろう。
鼻もちならない人や価値観が違うとはっきりわかる人とも、無理をしてつきあうのはどうしてか。
嫌な人にペコペコしたり愛想笑いしたりしてでもつきあうのをやめられないのは、自分が臆病だからかもしれない。世間のしがらみというものなのかもしれない。
でも、考えてみれば、つきあう人、ともに時間を過ごす人、ともに生活をする人、そして好きになる人を選ばなければならないのは当然のことだ。
猫はどうだろう。
猫があなたを選んだとしたら、まずあなたの愛情、人格、そして猫への忠実さを試したはずだ。そのうえで、猫はあなたが自分の今と将来の生活に欠くことができないかどうかを決める。
そうしていったん選んだら、猫はあなたに忠実につきあう。
これが猫のやり方だ。
人生は不愉快な連中と過ごすには短すぎる。
こんなに明白な道理も、私たちは猫に教えてもらわなければならないのかもしれない。
バカなヤツはいる。
もともと人間はバカな生き物なのだ。
でも、そんなヤツと無理につきあうことはない。
あなたの人間関係をバカに捧げる必要はないのだから。