となると金融庁は、コインチェックを登録しなかった理由として、いかにコインチェックの事務管理体制に不備があり、登録に値しなかったかを対外的に示すためにも、厳しい処分をするだろうと予想する根拠になり得る。

 コインチェックは失われた仮想通貨の一部を顧客に返済するといているが、金融庁はその財産的な裏付けなども金融検査で明らかにしようとしている。

 直近の売買代金から十分な財産的な基盤があるとの意見もあるが、問題は今後、コインチェックがどうなるかだ。

 金融庁の金融検査の後、税務署も税務調査に入る可能性もある。

 その際、コインチェックの財務状況のみならず、26万人の顧客情報も税務署は入手するだろう。コインチェックが現金で返済すれば、多くの顧客は「確定益」となって、それは雑所得として確定申告対象になる。

 税率は一般的な金融商品の分離課税より高いので、税務署にとって26万人の顧客リストは有力な課税資料になる。

 こうした状況で金融庁が厳しい処分をすれば、コインチェック自体の存続の危機になるかもしれない。

金融庁の認識、仮想通貨は
「ネット上の電子データ」

 下に示した金融庁が掲げる「仮想通貨交換業者登録一覧」の説明によれば、金融庁は、交換業者(取引所)が登録されていても、そこで扱う仮想通貨の価値を保証・推奨しないと強調している。仮想通貨は、法定通貨でなくインターネット上の電子データにすぎないという。

 こうした文言から判断しても、金融庁のさじ加減で今後の仮想通貨の命運が握られていると言ってもいい。