通勤電車や通勤路は、
生活の中にあるサードプレイス

 大前提として、ラッシュアワーの満員電車をある程度我慢できるかどうかで選択が全く変わると思います。ここでは、ある程度は我慢できるとしましょう。

 次に、「もし通勤時間をゼロにできたら幸せか?」というシミュレーションをしてもらいたいのです。実際にこの話を考えてみると、結構辛いものがあります。私は新入社員の頃、会社の入口から徒歩1分の独身寮に住んでいたのですが、朝から晩までずっと会社にいるようで、気分転換が必要でした。

 そもそも私は、ラッシュは大嫌いです。しかし、通勤時間そのものは、そんなに悪いものではないと思っています。

 なぜかと言うと、心のスイッチの切り替えに、ある程度の時間を要する通勤は最適だと思うからです。サードプレイス(自宅と職場とは別の第3の場所)とはスターバックスのコンセプトですが、通勤電車の車中、通勤で歩く街並み、そして通勤途中にあるいつもの“止まり木”は、皆、生活において貴重なサードプレイスであると思います。

 通勤をそういう位置づけで考えてみると、俄然、これまでは考えなかった意味が出てくると思います。

通勤にふさわしい時間、
彩りを考えてみる

 通勤中は皆さん、何をしているでしょうか。「勉強する」「仕事をする」こともいいのですが、ここでは寸暇を惜しむような、通勤時間の有効活用などは考えません。あくまでも、サードプレイスとしての楽しみ方について考えます。

 ただ、どのような時間の使い方だったとしても、短すぎず、長すぎずが大切だと思います。では、自分にとっての最適解はどのくらいでしょうか。

 私の場合はドア・トゥ・ドアで45分から1時間です。1時間30分だと若干きついと感じますし、逆に15分では短すぎてサードプレイスにはならないと思うからです。

 通勤電車の中では昔はもっぱら本を読んだり、音楽を聴いたりしていました。しかし、最近はそうした道具は使わず、ひたすら考えています。電車の中だけでなく、歩いている時間も考えています。