トランプ大統領は韓米FTAの発効(12年3月15日)後に米国の対韓貿易赤字が急拡大したことに不満を持ち、その是正を迫っている。

 17年に韓国製鉄鋼製品に対して、米国通商拡大法232条に基づきアンチダンピング関税を課したのに続き、18年1月には、米通商法201条にもとづくセーフガードを発動し、大型洗濯機や太陽光パネルに対する追加関税を賦課することを決定した。

 大型洗濯機の場合、120万台までは20%、それを超える台数には50%の関税が課されることになった。

 こうした保護主義の動きが広がる一方、米国からの求めで、今年1月に韓米FTAの再交渉が始まった。

 米国が特に問題にしているのが自動車分野の不均衡だ(図表2)。自動車分野の赤字額が、ほぼ貿易赤字額に相当するからである。

 米国は韓国に対して、非関税障壁の撤廃や米国製自動車部品の調達拡大などを求めているが、FTAで合意した関税譲許が見直される可能性もある。そうなれば、輸出に相当のダメージを与えることになる。

 トランプ政権の発足以降、韓国企業は米国での現地生産を拡大しているが、通商摩擦と米国での法人税引下げを受けて、この動きが加速することが予想される。

 これは、雇用創出を最優先課題に置く文政権にとって痛手となる。