突然ですが、同志と呼ぶべき同僚がいますか?

 自分の企画が初めて採用されて、自信と不安が交錯する中、新しいプロジェクトに取り組む時。会社存亡の危機に際して、ほとんど解決困難な問題を任されてしまった時。ライバル会社に先んじられて、上司から遅れを叱責され、逆転を狙わざるを得ない時。

 あるいは、自分的には最高のアイデアだと思ったのに、上司・同僚・部下からは、馬鹿だ、無謀だと散々反対された提案。それでも、無理を承知で、是非とも実現したい時。

 運命か宿命か偶然か、とにかく容易ならざる課題に取り組むことになってしまった時には、己の小ささや弱さや非力さを実感するかもしれません。でも、一緒に取り組む同志がいれば、何とか道が拓けるものです。そして、難しければ難しいほど、課題をクリアーした時には、同志と分かち合う喜びも、また大きいものです。  

 例えば、イソップ寓話には「三本の棒」という話があります。父親が息子3人に1本ずつ棒を渡して折るように言います。棒は簡単に折れます。そこで、父親は3本の棒を束して折るように言いますが、棒は折ることが出来ません。1人1人では弱くても3人が協力すれば強くなれるのだ、と教える訳です。

 毛利元就の「三本の矢」も同趣旨ですし、「三人寄れば文殊の知恵」も本質的には同じ指摘です。

 要するに、3人が心を合わせて協力すれば、守って良し、攻めて良し、素敵な事が出来るのだと説いているのです。西洋でも東洋でも。

 と、言うわけで、今週の音盤はエマーソン・レイク&パーマー「タルカス」(写真)です。