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あらゆる情報やネットワークと
クルマをつなぐ実証実験

 2020年代を視野に入れた重点研究開発テーマは自動運転、電動化、コネクティビティだといわれている。コネクティビティとは、いわゆる“つながるクルマ”だ。外部と高速データ通信できる機能を備え、必要な情報にアクセスしてクルマ単独ではできないことを実現させるという意味である。この分野の技術革新は目覚ましく、欧米ではV2X(ビークル・トゥ・エブリシング)と呼ばれる“あらゆる情報やネットワークとクルマをつなぐ”ための実証実験がすでに始まっている。

 このV2Xについて、日産が国内での実証実験を開始する計画を発表した。ドイツの大手サプライヤー、コンチネンタル、通信機器メーカーのエリクソン、沖電気工業、クアルコム、それとNTTドコモというチームで実験を行う。中心となるプロジェクトはセルラーV2Xという5GHz帯電波を用いた移動体通信の通信距離と信頼性の検証、そして携帯電話で使われているLTE技術をさらに進めたLTEアドバンストネットワークとセルラーV2Xの相互補完効果の確認である。

 V2Xの進歩が何に貢献するかといえば、まずクルマの安全な運行である。車載ミリ波レーダー、カメラ、レーザースキャナー(LIDER=ライダー)などのセンサーは、自車両の周囲を監視する目的には有効だ。ところが、遠く離れた進行方向先の状況の把握や、自車両が走行している道路の全体交通の中でどういう状況にいるのかといった情報分析に関しては力が及ばない。将来的に高度な自動運転を達成するには、外部の情報にアクセスし、それを自車のセンサー情報と重ねながら車速と進行方向を随時修正する必要がある。V2Xはその分野で役に立つ。