一緒に仕事するようになって2ヵ月が過ぎたある日、Kちゃんは暗い顔で訴えてきた。

「会社辞めようと思います。社長なんか大嫌いです。広告業界は合わないし、私、セクハラされています。助けてください。響子さんの仕事の仕方を習いたいです。会社を辞めたら、お手伝いさせてください」

 大粒の涙をこぼしながら頼まれると、可哀そうでたまらない気持になった。

 それから1週間もしないうちにKちゃんは会社を辞めたが、社長が激怒して電話をかけてきた。

「Kを引き抜くなんてひどいじゃないか。会社を辞めて、一緒に仕事しようって誘ったんだって。そんなことは許さない。もう君には仕事は頼まない。二度ととうちの会社に来ないでくれ」

 響子さんは取引先を1ヵ所、失った。

激怒したクリエーターは
ポメラニアンを床に叩きつけ殺してしまった

 話はさらに続く。

 コンビで仕事し始めると、Kちゃんは意外なほど仕事ができなかった。書く内容があまりにも子どもっぽくて、使えない。だが一生懸命なので、気長に、じっくり育ててあげることにした。

「響子さんは、キレイで可愛い。キレカワイくって大好き、私が守ってあげます」

 Kちゃんは時折、恋する少女のように、ささやいてきた。