東芝が、4月1日付で会長兼CEOに招聘する車谷暢昭氏。元大物バンカーが東芝再建を請け負う。右奥は綱川智社長 Photo:Bloomberg/gettyimages

 東芝で53年ぶりに外部トップが誕生する。1965年に石川島播磨重工業(現IHI)会長だった土光敏夫氏を社長に指名して以来となる。

 4月1日付で、会長兼最高経営責任者(CEO)に迎えるのは、三井住友銀行元副頭取で、英CVCキャピタル・パートナーズ日本法人会長の車谷暢昭氏(60歳)だ。

 すでに東芝は、6000億円の資本増強を決めており、2018年3月期は2期連続の債務超過は回避する。だが、稼ぎ頭のフラッシュメモリー事業を失って、今期の営業損益はゼロ円の見通し。再建はそこからスタートする。

「東芝の経営にはこれまで以上に外部の知見を積極的に取り入れていく必要がある」。東芝の指名委員会の委員長を務める池田弘一社外取締役(アサヒグループホールディングス相談役)は2月14日の記者会見で危機感をあらわにしたが、残された事業で再建策を策定するのが急務となっている。

 その車谷氏が、東芝からトップ就任の要請を受けたのは正月明け。「わが国を代表する財産ともいえる企業の再建を託される大仕事は天命で男子の本懐」(車谷氏)と感じて、2~3日で受諾した。