「クラウド化とスマートデバイスの普及によって、モバイルを活用しないと企業競争に勝ち残れない「モバイルファースト」の時代がやって来ることは確信していました。お客様が時代の変化にスムーズに対応できるように、より手軽に導入できて、導入効果の高いアプリやツールの開発に焦点を絞りました」と佐々木氏。

 08年にグーグルのエンタープライズパートナーに認定されたことは、同社が法人向けクラウドソリューションの開発を推進するうえで大きな力となった。

 グーグルとの提携の下、クラウド環境で利用できるセキュリティ機能やスケジュール管理など、さまざまなソリューションを開発。09年には、顧客自身がモバイルアプリを手軽に開発できるようにするための開発ツール「Yubizo Engine」もリリースした。

 これらのソリューションは、業種や事業規模を問わず多くの企業に採用されている。

 たとえば中古車販売大手のガリバーインターナショナルは、手始めに画像で中古車査定ができるモバイルアプリをアイキューブドシステムズと開発。その後、営業フロント業務のすべてをモバイルアプリで一新し、計五つのモバイルアプリを開発・活用している。

 これらのアプリは、国内500店舗以上に導入された約2300台のiPadで稼働しており、もちろんデバイス自体もアイキューブドシステムズのMDMで管理されている。

 このほか、紳士服製造販売大手のはるやま商事、眼鏡製造販売大手の三城ホールディングスなどがアイキューブドシステムズの開発したモバイルアプリやCLOMOを活用している。