MDMの枠を超えた
広範囲にわたるサービス

 そもそもアイキューブドシステムズがCLOMOの開発に至ったのは、顧客にさまざまなモバイルソリューションを提供する過程において、セキュリティに対する不安の声が多く寄せられたことがきっかけだった。

 10年夏、同社は米アップル社よりiOSのデバイス管理機構の仕様公開を受け、MDMの開発に着手した。

「当時はまだ、海外でもMDMの概念は希薄だったので、当社の法人スマートデバイス向けの取り組みが評価され、アップルから仕様の限定公開を受けたこと、さらにはグーグルとの提携を通じてクラウドサービス開発の技術とノウハウを蓄積してきたことが幸いし、開発スタートからわずか2ヵ月という非常に短い期間でサービスをリリースすることができました」(佐々木氏)。

 リリースから1年後には契約ライセンス数が6万件を突破。現在、MDM市場は急成長しており、提供ベンダーも急増しているなか、CLOMOは高い注目を集めている。

 高評価の理由は、CLOMOがデバイス管理だけにとどまらず、ベリサインの高度な技術で外部からのアクセスを制限する認証管理を備えている点や、アプリごとの設定を監視し閲覧可能サイトの制限を可能にするブラウザアプリ、添付ファイルのコピーを制限できるメーラーアプリ等、実際の業務上最低限に必要なアプリシリーズをリリース、実際にデバイス導入した際に自然と活用を促す機能を提供している点にある。

 MDMだけではなく、広範囲な領域をカバーするCLOMOのコンセプトについて「スマートデバイスを積極的に活用するためには、不正アクセスや情報漏えいといったリスクを徹底的に排除することが大前提です。早い段階から法人向けモバイルソリューションに特化してきたおかげで、デバイスのセキュリティ強化に関するお客様のニーズをいち早くとらえ、開発に着手することができました」と佐々木氏は説明する。

 つまりCLOMOが評価されている最大の理由は「デバイス管理」「認証統合」「アプリのセキュリティ対策」、そのすべてをカバーする機能を取り揃えていることにあるようだ。また、CLOMOだけでなく、Yubizo Engineやモバイルアプリの豊富な開発実績など、幅広いモバイルソリューションをワンストップで提供できるのがアイキューブドシステムズの魅力である。

 佐々木氏は、「グーグルやアップルなどの最先端のテクノロジーに精通し、時代を先取りするソリューションをいち早く提供できるのが当社の強みです。これからもクラウドとスマートデバイスに特化したサービスを提供して、お客様がビジネスで成功するためのモバイル活用を積極的にお手伝いしていきます」と語る。