大吟醸酒を飲み比べ!
酒屋開催試飲会の贅沢

 小林さんのアイデアで約1年前に始めたのが、試飲ブースを人が集まるイベントに出店するというものだ。元々お店で試飲会を開催していた経験があったのだが、新しいカタチで試飲会をやろうという試みだった。

激減する「街の酒屋」が挑む、酒を愛する人を増やす仕掛け「座の市」に出店した試飲ブースでの湊酒販会長の小林さん。酒屋ならではの、日本酒の本当の美味しい飲み方を広めている

 同店は、杉並区が運営する劇場「座・高円寺」にて月に1度開催される食べ物マルシェ「座の市」に隔月で出店している。プロの目で厳選した日本酒を安値で試飲してもらうのだ。60ml200円で10~15種類のお酒を提供している。

 広報を担当している渡邉潤さん(35)は力強く言う。「大吟醸、純米大吟醸クラスのお酒を何種類も提供する居酒屋さんは多くはありません。よって、そのクラスのお酒を飲むことはできても、『飲み比べる』ということは難しいのです。しかし、飲み比べることでお酒の楽しさは格段に増します」。

 さらに渡邉さんは飲み方も色々と試してもらうそうだ。「日本酒は温度変化によって味が変わる面白いものです。よって常識にとらわれずに色々と試してほしいのです。例えば、純米大吟醸を熱燗で飲むといった方は少ないのでは?しかしこれは実はおすすめの飲み方なんですよ」。

 とにかく気軽にお酒を楽しんでほしい、そうすることによってお酒を好きになってくれる人を増やしていきたい。湊酒販のイベントは、「お酒は美味しくて楽しいものだ」ということを1人でも多くの人に知ってほしいという思いが詰まったものなのだ。

 お酒の美味しさを知ってもらうため、湊酒販はさらに工夫をしている。小林さんの強いこだわりで、試飲会ではプラスチックのコップや紙コップは決して使わずに「グラスでお酒を提供する」というのだ。