女性向けシェアハウス「かぼちゃの馬車」を運営するスマートデイズが経営破綻し、大問題になっている。「自前の土地や資金がなくてもシェアハウスのオーナーになれる」との触れ込みに乗り、投資したオーナーたちが1億円を超える借金を背負うという事態になっているからだ。しかし、話はそこで終わらなかった。DOL特集「地下経済の深淵」第14回は、被害者がさらなるトラブルに巻き込まれている事態を追った。(フリージャーナリスト 安藤海南男)
「かぼちゃの馬車」問題で
ついに自殺者まで
「ついに死人が出たらしい」。関係者の間で不穏な情報が出回ったのは、4月中旬のことだった。
複数の関係者によると、亡くなったのは、経営破綻した不動産会社「スマートデイズ」からシェアハウス用物件を購入した物件所有者の1人だった。遺族から寄せられた弁護士への相談で悲劇が発覚したとされる。
「遺族のこともあり詳細は言えないが、多額の借金に悩んだことによる自殺だ」。物件所有者側の弁護団は、記者たちの取材にこう答えたという。