この実績を踏まえ、オプティムは18年、同様の事業モデルを本格展開する。具体的には農家にドローンなどを無償提供し、農家が作った大豆やコメなどを買い取る。オプティムはそれをデパートなどで販売し利益を出す。

 このプロジェクトのパートナーを募集したところ、農家から問い合わせが殺到した。最終的に、応募した農家は200人に上った。

 農家にとって良いことずくめの事業モデルだがリスクもある。最大の課題は農産物の売り先の確保だ。農産物を高く売れなければ事業モデルが成立しない。有力な流通業者との提携が鍵になりそうだ。

輸出で活路見いだす例も

 販路を海外に求めて、課題を解決しようとするベンチャー企業もある。ドローンを使ったコメ作りを支援し、できたコメをドバイに輸出するドローン・ジャパンだ。

 勝俣喜一朗社長は「国内だけでは価格競争になる。輸出して農家の収入を増やし、増収分から料金をもらうのが理想だ」と話す。

 コメが育った田園風景の空撮映像を海外の富裕層に見せると、「高級なコメを買ってくれる」と手応えを得ている。中国などで販路を開拓中で、19年産米で50トンの輸出を目指す。

 こうしたハイテク企業の事業が拡大すれば、農機や農薬を売るだけで、農家の所得という結果には責任を持ってこなかったメーカーや農協はじり貧になる。既存の農業関連企業も事業モデルの転換を求められるだろう。

(「週刊ダイヤモンド」編集部 千本木啓文)